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蚊帳の外から都知事選をみる 2
by 日詰明男
東京都知事選は石原慎太郎が大勝した。
石原による都政の私物化を、東京都民は支持したわけだ。
東京都民はご苦労なことである。

外山氏は15,059票を獲得したようだ。
彼は「選挙は無意味だ」と説いて臨んだわけだから、0票でイーブン。
票が入れば入ったで、それは彼の活動の妨げになるものではない。
つまり彼のロジックでは「負け」はありえないのである。
クレタ人は嘘つきだとクレタ人が言うようなものである。
彼としては今回の活動で若干10人の塾生が集まれば良しというところであろう。

方向が全く違うとはいえ、彼の戦略は小泉首相の手法のパロディにも見える。
「自民党をぶっつぶす」と威勢よく息巻いて首相になり、「痛みを伴う改革」というスローガンを繰り返し繰り返し言い続けた。
小泉の改革は失敗すればするほど痛みが伴うゆえに評価されるわけである。
どう転んでも責任を取らずにすむわけだ。
だから国民の大半は、生活が明らかに苦しくなってきてもなお、その「痛み」ゆえに「勝ち組」に属しているという幻想に浸っていられるのである。
国策捜査等で相対的敗者がマスコミにつるし上げられるたびに、国民はテレビの前で「自己責任」とあざ笑い、自分が勝ち組であることを確認する。
こうした優越感を与えておけば、国民の不満の矛先がお上へ向くことはない。

この構図、どこかで聞いたことがある。
それはこんな話である。

飼い犬に飽き、餌代もかかるので、その主人は犬を保健所に連れて行くことにした。
ひさしぶりに散歩に出かけるそぶりを見せ、犬をだまして外に出す。
犬は今日の散歩の行く先が「死」であることも知らず、無邪気に尻尾を振る。

主人と犬が鼻歌交じりに保健所のエントランスに入ろうとすると、門の脇に座り込んでいる動物愛護の運動家がいた。
運動家は、飼い主の前に立ちふさがり、思いとどまるよう説得をはじめた。
飼い主はまったく意に介さず、見知らぬ若造に意見されたこと自体に腹を立て、「失礼だぞ」と恫喝し、二人は口論となる。
犬は主人の顔色を伺い、運動家を主人の敵と判断し、激しく吠え立て噛みつこうとしたという。犬も「そーだ、そーだ、おまえは失礼だ!」と言っているかのようだ。
運動家がひるんだすきに、犬と飼い主は保健所の敷地に入っていった。

犬は振り向きざま「どうだ、ボクのご主人様はエラいのだぞ」と勝ち誇ったように運動家を一瞥し、尻尾を立てて主人に付いていった。
その忠犬が、そのまま保健所で処分されたことはいうまでもない。

「自己責任」を振りかざして吠えたてる国民の大多数は、まるでこの不憫に飼いならされた犬のようだ。

相対弱者を嘲笑する陰湿な笑いが蔓延する日本で、外山恒一氏は最高純度の笑いをひさびさに提供してくれた。
時の権力を笑い飛ばす道化はいつの時代も必要だ。
ギリシアの哲学者ソクラテスやディオゲネスがそうだったように。
その方が、世界ははるかに面白い。
この「表現の自由」を手放したらおしまいである。

あのアメリカでさえ、マイケル・ムーアのようなアーティストが活動できる余地がある。
スティーヴン・コルベアが官邸晩餐会で打ったブッシュほめ殺しパフォーマンスも、アメリカのマスコミから徹底的に無視されたが、未だにyoutubeで見られるようだ。
http://video.google.com/videoplay?docid=-869183917758574879



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