2011-04-07 Thu [ 原子力発電 ]
by 日詰明男
核分裂火山の提案をしたところ、意外に評判が悪い。「臭い物に蓋」と、安易な逃避と見えるのかもしれない。
京大の小出氏に言わせると、これから何年も水をかけ続け、汚水と汚染された蒸気を放出し続けるしかないと。
そして十分冷えたところで石棺化し、永久立ち入り禁止するというのが、大方の見方だろう。
しかしその間に作業員、ひいては国民、あらゆる生物の命、そして経済が持ちこたえるとは思えない。
どんな解決法も汚染の総量は甚大で五十歩百歩である。
だから地下までは無理としても、せめて大気中と海洋汚染を防ぐ賭けに出るしかないと思って私は書いた。
山で固めるのは新聞紙やオガクズよりはるかにましだろう。
チェルノブイリも最悪だったが、それでも事故10日後には多くの犠牲をはらいつつも石棺化にこぎつけた。
いまだにくすぶっているとはいうが、福島のような大量垂れ流し状態は早々に脱している。
福島はまだ事態収拾のスタートラインにも立っていない。
日本の土木技術なら外国の助けを借りなくても、自力で石棺以上の堅固な山を築けるだろう。
というか皮肉にもこれこそ日本が最も得意とする分野である。
ゴミでできた夢の島を作った実績もある。
巨大な無駄ダムを無数に建設した実績もある。
巨大な山を一夜にして丸ごと削ったことだってある。
最初は中心にチェルノブイリよりはるかに大きな築山を。
それで落ち着けばしめたものである。
それでもほころびはできてしまうだろう。
しかしそれが局所的ならば対策も立てやすい。
いずれは30km直径の裾野を持つ富士山型の山に成長させてもいい。
標高は数百メートル。
直径100kmの汚染された表土をさらっては、中心に集め、何重にも鉛やコンクリートで固め、徐々に層を厚くするわけだ。
人類最悪の産業廃棄物で築かれた「夢の島」ならぬ「夢の山」が永遠にそびえる。
大前研一氏はテントで囲うなんていうアイデアを出しているが、あまりにも構造が華奢だし、そんなデリケートな作業を誰が買って出るだろうか。
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2011-04-07 Thu [ 原子力発電 ]
by 日詰明男
日本こそ地質学的にも人材的にも最も危険な核保有国であることが実証された。アメリカやフランスなどから何百人も部隊が来ているそうだが、おそらく現場でロボットを駆使して熱心に記録を取っていることだろう。
自国で同じことが起こりうるわけだから。
あるいは核兵器開発の貴重なデータとして。
その間、汚染された蒸気と水は拡散し続けている。
そもそも原発はアメリカの押し売り、MOX燃料はフランスの押し売りで導入された。
広島・長崎と同じ図式である。
JCO事故で被曝した患者をとことん延命治療したのもそうした動機がなかったとは言えない。
日本の原発政策は意図されたものであろうが無かろうが、事実上の地上核(爆発)人体実験である。
浜岡原発を筆頭に、原発を放置することは「未必の故意」以外何ものでもない。
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2011-04-07 Thu [ 原子力発電 ]
by 日詰明男
原発がいかに愚かな装置であるかを語る京大の小出裕章氏や今中哲二氏の話は傾聴に値する。http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk&feature=related
岩上安身氏による小出裕章氏インタビュー。
http://www.ustream.tv/recorded/13695456
このインタビューで「国立大の研究者が国にたてつくことで妨害圧力はないのか」という質問に「ない」と答えた小出氏に岩上氏は驚いていたが、おそらく岩上氏は圧力を日常的に受けながら取材を続けているのだと想像する。
小出氏は誠実な科学者として長年原発の危険性を訴え、それを阻止しようとしてきた専門家である。
現状を客観的に把握するために彼の分析は大変有用である。
このような科学者が日本に存在したことは奇跡的だ。
しかし残念ながら、彼は起こってしまった原発事故を収拾する専門家ではない。
多くの草の根メディアが氏に解決策を求めるが、それは氏には酷な質問だろう。
彼にしてみれば「だから言わんこっちゃない」という話なのだから。
彼の立場では、タイムマシンで元に戻り、原発を作る前の日本に戻る以外にないのである。
タイムマシンがない以上、科学者としてはとにかく水を入れて炉心を冷やすしかないとしか言えない。
たとえそれがたれ流しになろうとも。
不確実な見込みを言うことは科学者としての誠実さが許さない。
具体的な対策についてはそれ以上の情報を彼から引き出すことはできないだろう。
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