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by 日詰明男


今週の英国における熱波分布と原発の相関関係はないだろうか。

原発は稼働していなくても、年がら年中、絶え間なく風呂釜のように海水を温め続ける。
海水は一度暖まるとなかなか冷めにくいものである。
原発による海水温の上昇は地球温暖化を下支えしている。
それは二酸化炭素の比でなく、原発によるものが桁違いに大きいだろうと常々考えている。
間断なき海水の加熱は上層の気流にも変化を及ぼすだろう。
核エネルギーとは恒星エネルギーなのだから。
太陽は一つで十分である。

|| 11:14 | comments (x) | trackback (x) | ||
平成富士
by 日詰明男
先日、御殿場で開かれた”社会イニシアティブ”世界フォーラムでレクチャーやワークショップを行った。

シュタイナーの影響を受けた社会活動家たちが世界中から集まった。
意識の高い国際色豊かな中学生や高校生、大学生も参加した。
私は若者たちにベーシックインカムの仕組みと意義について伝えた。

このフォーラムには国政に少なからぬ影響力を持つ政治家秘書も参加されていて、個人的にお話しする機会を持てた。
話題は当然ながら福島原発の問題になり、私はかいつまんで次のような話をした。

「チェルノブイリでさえ10日間で石棺化した。
福島は7年経つが、まだ何も収まっていない。
メルトダウンした燃料はコントロールなどできない。
地球のコアも原子炉、太陽も原子炉。
私たちの生活圏は、数十キロ厚の地殻、そして地球磁場とオゾン層によって天然の原子炉から守られている。
その極薄膜というべき厚さの内部で生態系は繁栄してきた。
その奇跡的な薄膜の中に人間は恒星エネルギーを露出させてしまった。

これを収めるには石棺化でも足りない。
もっと強引で粗雑で暴力的な方法しかない。」
と。
ふと見ると、私たちの目の前にちょうど富士山がそびえていた。
私は富士山を指さし、
「がれきや汚染土を福島原発に集め、あれを作ればいいんですよ。」
と政治家秘書に語った。


参照「核分裂火山
無限の恐怖

|| 17:35 | comments (x) | trackback (x) | ||
Cosmic Nonsense
by 日詰明男
地球も太陽も天然の原子炉。これで必要十分。
今まで何十億年もやってきたように、今後何十億年、生き物はそのおこぼれ(余熱)で楽しく暮らしていけたのに。
温泉入って、日光浴して、酒飲んで、歌うたって、少し野良仕事や狩猟して。
紙と鉛筆があれば絵も小説もかけるし数学も只で研究できる。竹があれば家が建つ。

原発は「宇宙的ナンセンス」。
原発を否定する理由は多々あるが、この「宇宙的ナンセンス」という認識が問題の急所だと思う。
宇宙的にナンセンスなのだから、当然採算が合うはずもなく、生態系や健康を害するのはあたりまえ。
宇宙法がもしあったとしたら極刑に値する。
いや不文律というべき自明な禁則だともいえる。
しかし、人類はそれを愚かにも破ってしまった。

軌道修正は早ければ早いほど良い。
偶像否定ならぬ人工原子炉否定。

というメッセージを、前回の小噺に籠めたつもり。

|| 17:20 | comments (x) | trackback (x) | ||
SF風ナンセンス小噺
by 日詰明男
福島原発の反省から、国家の威信をかけ、未来のありうべきエネルギー政策を、権威においても誠実さにおいても、絶大なる信頼を得ているひとりの科学者に一任することになった。
そしてその科学者は世界の期待に応えるべく、万が一、いや億が一のことがあっても安全な「究極の原発」を設計した。
それは地下10キロを超える深さに建設される原発だった。
それほどの深さならばどんなに過酷な事故が起こっても、地上に被害は及ばないからである。
世界中の人々は彼のアイデアを賞賛した。

だがひとりの哲学者がそれに異を唱えた。「それなら地熱発電の方がましだ」と。

科学者はあらためてコストを計算すると、たしかに哲学者の言うとおりだった。

科学者は考え直し、新たに、オゾン層を越える高さの衛星軌道に原発を建設し、地上に電力を供給するシステムを発明した。
それほどの高さならばどんなに過酷な事故が起こっても、地上に被害は及ばないからである。
世界中の人々は彼のアイデアを賞賛した。

ところが、ふたたび哲学者はそれに異を唱えた。「それなら太陽光発電の方がましだ」と。

科学者はあらためてコストを計算すると、たしかに哲学者の言うとおりだった。

そして科学者は、地熱発電と太陽光発電こそ「明るい未来の持続可能なエネルギー」だと言い始めた。
世界中の人々は「彼が言うならそうなのだろう」と納得した。

ところが、ふたたび哲学者はそれに異を唱えた。「暖をとるなら、木や竹や草や家畜の糞を燃やした方がましだ」と。

その後その科学者は世俗を離れ、死ぬまで数論の研究に没頭し、素数に関するいくばくかの業績を残したとのことである。

|| 22:39 | comments (x) | trackback (x) | ||
この信じがたい選挙結果はいったい
by 日詰明男
衆議院選、そして都知事選。
ここまでひどい結果に終わるとは。。。

54基の原発を作った張本人の自民党を大勝させるとは。
最大の被害を受けたはずの福島県でさえ。。
結果で判断するならば、国民のほとんどは福島から何も学んでいないことになる。

まともな言論が通じず、大声で恫喝するハッタリ屋が栄える時代。
ナルシストのヒットラーが若干4名、早くも醜い増長ぶりを曝している。

増税、憲法改悪、徴兵、戦争と悪政は続くのだろう。
福島原発での不毛な作業にも生身の国民が強制的に駆り立てられるだろう。
多くの国民は、この恐怖政治が始まることを覚悟して投票、あるいは棄権したのだろうか。
まったく信じがたい結果だ。

|| 20:41 | comments (x) | trackback (x) | ||
山本太郎の演説
by 日詰明男
岩上安身のIWJで今日12月14日荻窪駅前で行われた山本太郎の演説を聞いた。
言葉に力がある。
応援演説の沢田研二とともに心に響く。
FRYING DUTCHMAN humanERRORを聞いたときのような衝撃だ。
選挙結果がどうであろうと、これは歴史に残るだろう。
28分ごろから。

http://www.ustream.tv/recorded/27708252

その後の首相官邸での演説もいい。
山本太郎は今人間として最も輝いている。
1時間33分ごろから。

http://www.ustream.tv/recorded/27708481

宇都宮健児候補の演説がその後に続く。
彼が都知事になれば革命である。


|| 22:07 | comments (x) | trackback (x) | ||
ガイガー・カウンターによる実測結果
by 日詰明男
昨年(2011年)中旬、ガイガーカウンターが二万円を切ったので、思い切って購入してみた。
静岡県山間部の我が家の床面はいつ計っても0.18μSv/h前後。
雨樋の出口地表で0.2μSv/hを超える。
現在もあまり変化はない。

出張の折に各地の空間線量(ベータ線とガンマ線)を調べてみた。

使用機器:SOEKS(ロシア製)

2011年11月の京都は静岡とほぼ変わらず。

福島に出張された人に貸したところ、室内で0.7μSv/hとのこと。
やはり高い。

2012年1月の東京。地上で0.13μSv/h前後。
静岡より若干低い。
地上10階で0.08μSv/h。

2012年1月の船橋は地上で0.2μSv/hを越えた。

3月に韓国経由で米国に行く機会があり、国内と比較するため、ガイガーカウンターを持参して測ってみることにした。

飛行中の機内は低くて1.5μSv/h、高いときは3.0μSv/hを超えた。
地上だったら大騒ぎの危険域だ。
パイロットやスチュワーデスは命がけだとは聞いていたがここまでとは。
宇宙飛行士の野口さんや古川さんは大丈夫だろうか?
でもこの場合放射性物質を吸ったり食べたりする「内部被爆」の心配はない。
とにかく、高々10キロの大気層がいかに宇宙線の脅威から生命を守っているかを実感した。
それに比べて飛行機機体の頼りなさよ。

ソウル空港は驚いたことに静岡とあまり変わらなかった。

米国アトランタ郊外のホテルでは、屋外の芝生で0.13μSv/h前後。
東京なみである。
ホテル室内は、静岡県のわが家より高く0.2μSv/h前後。
基礎のコンクリートに悪い建材でも使っているのだろうかと最初は考えた。
だがアトランタ郊外の自然林の地表を測ったところ、軒並み0.2μSv/hを超えていた。
アトランタ・ダウンタウンの高層ビル上層階へ上がれば線量は0.08μSvぐらいに下がるので、機械の異常ではない。

ソウルとアトランタという、今回偶然訪れた場所がたまたま共に花崗岩大地だったという可能性はあるが、もしそうでないとしたら、これは深刻な事態である。

原子炉が爆発した直後は、風向きやら雨やらで、汚染地域は斑目状になるが、セシウム137の粒子は0.01ミクロンと小さく、タバコの煙のように大気のブラウン運動に身を任せて浮遊し拡散してゆく。
エントロピーの法則からすると長期的には地球全域に一様均一に拡散する傾向にある。
大半が現在も空気中を浮遊しているだろうが、最終的には雨や埃の粒となって地表に定着するだろう。

目いっぱい少なく見積もって、福島原発から放出されたセシウム137の総量が5キログラムだったとしよう。
思考実験として、5キログラムのセシウム137の原子を地球球面全域に一様に分布させてみよう。
5キログラムのセシウム137の原子の総数は5000/137*アボガドロ数であるから、約2.2*10^25個である。
地球の表面積は5.1*10^18平方センチである。
2.2*10^25/(5.1*10^18)=4,300,000
したがって地表わずか一センチ四方の空間に四百三十万個のセシウム137原子が平均的に存在しうる計算になる。
そのうちの二百十五万個の原子が向こう30年以内に確実に核崩壊する。
これが危険域なのかどうかわからないが、本来自然界にはなかったリスクであることは言うまでもない。
しかも原子炉が露出した福島原発では、現在只今もホットでフレッシュなセシウム137を供給し続けているのだから始末が悪い。
チリも積もればなんとやらである。


|| 23:30 | comments (x) | trackback (x) | ||
xxが思ってる汚染範囲
by 日詰明男
昨年(2011年)11月、某芸術大学大学院で行った特別講義の冒頭で、こんな話をした。


「・・が思ってる汚染範囲」と題する作者不詳のこの画像が9月ごろからインターネット上でかなり出回っていた。
自分の都合のいいように考える人間の心理を見事に突いた図である。
この図を見た人はそれぞれの立場で図星だと思うのではないか。
詐欺師はこうした心理につけこむものである。
あるときは優越感を与え、あるときは恐怖心を煽り、意のままに民衆を手なずける、いわゆるコンプレックス商法(行政)というやつだ。

下段右から二番目の図が示すように、外国人の心理からすると、日本列島は真っ赤に染まっている。


欧米の人たちは日常的にこのような世界地図を使っている。
日本が「極東」と呼ばれる所以である。


ところでこれは私のコンピューターのデスクトップ画面である。
右上にあるゴミ箱にどんどこどんどこ不要なファイルを放り込んでいるのだが、それでもこの散らかりようである。
家やコンピューターは持ち主の脳の直接の反映だといわれる。そのとおりだと思う。
誰しも脳の片隅にゴミ箱が必ず置かれ、それは「忘却」と呼ばれる。

おそらく、欧米の人々の心理として、日本はもう汚染されたし、海に囲まれているし、極東だし、ゴミ箱には恰好の場所だなあと思い始めているに違いない。
多くの国が、使用済み核燃料の処分に頭を悩ませており、彼らは「渡りに船」と感ずるだろう。
その心理を日本人は非難できない。
なぜなら日本政府は、福島原発事件以前、モンゴルの無垢な原野に、大金を払ってのうのうと使用済み核燃料を埋めようと画策していたのだから。


これを見て誰もが日の丸と答えるだろう。
「がんばれニッポン」と言いたいわけではない。
これは日の丸ではなく「宇宙人が思っている汚染範囲」、すなわち「地球」にほかならない。

たった一箇所の原発が爆発しただけで、地球全域が汚染される。
メルカトル図法にとらわれていてはこうした現実は実感できない。
地上にもはや逃げ場はない。
フラーは地球を宇宙船に喩えたが、原発事故はスペースシャトルの中でスカンクが放屁をしたようなものだろう。

|| 00:07 | comments (x) | trackback (x) | ||
澤田哲生プロデュース JGP54
by 日詰明男
東京工業大学澤田哲生氏と小出裕章氏の対談を聞いた。

3月7日 小出裕章氏と原発推進派・澤田哲生氏の討論
http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/03/08/tanemaki-2012mar7/

澤田氏がまだ学者生命を維持していたことに驚く。
一年たっても改心する気配もない。
まったく懲りていないどころか、さらに頑なに原発を推進しようとしている。
澤田氏は酷すぎる。
保身で内心おろおろしているが、体裁だけは威厳を保とうという話しぶりである。
小出氏の前ではちいちゃくなっているくせに、素人を相手にした途端に威圧的態度に豹変する。

福島原発が爆発した直後も、色眼鏡をかけ、お洒落をし、フジサンケイグループに登場し、安全だ安全だといい続け、アイドル系とも絡むコメンテーターを演じていた自称学者である。
澤田氏は秋元康さながらにJGP54(ジャパン・ゲンパツ54基)でもプロデュースしているつもりなのだろう。

|| 13:42 | comments (x) | trackback (x) | ||
サクリファイス
by 日詰明男
A. T. 様

福島原発が引き裂いたものの大きさははかりしれません。
そしてこれはまだ序の口でしょう。
これから私たちは、細部まで確率論的に生きることを強いられるでしょう。
安全か安全でないかの境界線は地上のどこにもありません。

最近日本列島が磔刑にされたキリストに見えて仕方ありません。

かつては世界の文化人類学者の羨望の的であった日本の風土が供犠に付され「永遠に失われた稀有な民族」と年代記に記される公算大です。
それほど大きな事件だと思うのです。
小出裕章氏も無意識にそれを望んでいるのではないかと私は精神分析しています。

キリスト以降も殺戮は増えこそすれ減らなかったように、日本の犠牲の甲斐なく、原発は今後作られ続けるかもしれません。
だとしたらこの宇宙的にも稀な青い惑星が犠牲に供されるということです。
いやこの場合「犬死」と言うべきでしょう。
残されるものが無いわけですから。

うまく行けばこの愚かさに歯止めがかかるかもしれない。

試されますね。

そもそも失われるものの偉大さを認識していなければ、人は真摯になりようもありません。
真の偉大さを指し示すのも芸術の使命でしょう。

|| 02:01 | comments (x) | trackback (x) | ||


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