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ベーシック・インカムを玄米本位制で考える
by 日詰明男
以下は2009年の正月に書いた覚書である。

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ベーシック・インカムとは、すべての人に生存権を保障する収入を無条件に分配するというアイデアである。
「なぜ働かざる者を養わねばいけないのか」という批判があるが、その批判者は自分もまた同額のベーシック・インカムを支給されている点を見落としている。
つまりベーシック・インカムは完全に平等なのである。

生存権だけで満足する人はむしろ少ない。
人々は生存権が確保された上で初めて能動的に生産活動ができる。
働いて得た利益はすべてボーナスである。
そうした余剰生産に対して税が発生し、ベーシック・インカムの財源とする。

友人が全世界の軍事予算を世界総人口で割った値を計算した。
一人当たり年額15,000円になったそうである。
日本でこの額では生存権も覚束ないが、この額で生活している国はざらに有る。
軍備を廃止すれば、核家族で少なくとも年額6万円ほど還付される計算である。

死に金は軍事費ばかりではない。
生活保護、年金、失業保険などの審査や手続きが一切不要になる。
役人の大半は不要になるから相当な人件費が浮く。
解雇された役人はベーシック・インカムで生存が保障されるから、立派なセーフティネットである。

為替の不平等から、年額6万円で生活を余儀なくされている国は沢山ある。

成人男子の1日の必須カロリーは2,000kcal。
玄米はほぼ完全食品である。
100グラムの米は356kcalで日本の相場で30円。
よって365*2,000/356*30=61,516円。
年収61,516円で日本人は日本国で少なくとも生きてゆける。

しかし為替の不公平は著しく、変動するものであるし、貨幣で計ると話がややこしくなる。
生活必需品しか買えない地域通貨とか、時限失効の地域通貨などの併用も提案されているが、手続きは煩雑となり、不正の温床にもなりかねない。

ならば玄米本位制で換算してみよう。
米ならばいずれ腐るから、天然の時限地域通貨である。

結論からいえば、高緯度に位置する国家の行政は、年間一人当たり少なくとも205キロの米を配給できる社会システム、これが生存権を保障する国家の最低線として、ひとつの指標となるだろう。
文化的とは到底いえないが生存権のひとつの表現である。これさえもできない国家は国家の体をなしていないといっていいだろう。

ちなみに205キロの米は0.042ha(125坪)で生産できる。
世界第5位の人口密度を誇る日本の面積は37,783,500haだから総人口130,000,000人で割ると0.29ha(871坪)。
単純計算で日本国民は各自、自分自身を7人養える国土を持っている。
要するに5,460,000haあれば全国民が生きてゆける
これは九州と四国をあわせた面積より狭い。
原生林が多い日本の国土で、これを広いと考えるか、狭いと考えるかは微妙なところであろう。

少なくとも、見渡す限りの広大な農地を持っている農家が「これでは食えない」と言うのはどこか社会の仕組みが狂っている。
現代の農家は搾取されまくっているという計算になる。

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